遮断機の無い踏切で
小学生の子どもが跳ねられ死亡したという
悲しいニュースが入ってきました。
日本にはこうした遮断機や警報機も無い
踏切がまだまだたくさんあるらしく、
過去にも同様の事故が起きています。
私も何度か遮断機の無い踏切を
見たことがありますが、
注意はしていてもやはり
大人でも危ないなぁ・・・
と感じたので、
小さいこどもなら尚更ですよね。。
どうして遮断機の無い踏切は無くならないのでしょうか?
その理由について考察していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
踏切事故で9歳の女の子が死亡
出典元:https://news.yahoo.co.jp/articles
警察によりますと、6日午前9時前、
群馬県高崎市吉井町にある上信電鉄の踏切で、
近くの高崎市山名町に住む小学4年生の澁澤姫星愛さん(9)が列車にはねられて、
その場で死亡が確認されました。
引用元:https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20240406/1000103619.html
この事故が起きた踏切は
遮断機も警報機もない踏切だったそうです。
列車の運転士によると、
踏切に差しかかる直前に
女の子が犬を連れて入ってきたとのこと。
近くに大人の姿もなかったそうなので、
1人で犬の散歩をしていたのでしょうか。
この日(4月6日)は、全国的に晴天で、
お散歩日和でもありましたね。
1人で散歩していたということなので、
恐らく慣れているいつもの散歩コースだったかと思いますが、
犬に引っ張られたのか?
電車が来ているのは知っていたが、急いでいたのか?
止まっていたけど風圧などで飛ばされたか?
当日の詳細はまだ不明ですが、
「電車のくる直前で線路に入ってきた」という
ことだけが分かっているそうです。
現場の写真を見ると
踏切付近の見通しは良く、
遠方からでも電車が来ている様子はわかります。
でも逆に見通しが良い分、
踏切を渡る前からでも
「電車がまだあのあたりに電車がいるから
今なら渡れそう」と思ってしまうかもしれません。
信号機のない横断歩道とかでも似たような光景見かけますよね。
子供よりも大人の方が多い印象がありますが、
(私も含め・・・)
赤の点滅しているところで渡り始めたり、
赤になった途端に猛ダッシュしたり・・・・。
上信電鉄のサイトによると、
今回事故のあった路線で運行している電車の速度は
最高速度は90km/hだそうです。
高速道路を走る車並みの速さです。
遮断機がないので、渡れると思ってしまっても
この速さだとやはり危険すぎますよね。
もしここに遮断機や警報機があったら、
そうした意思関係なく
強制的に止まれます。
そもそもどんな形であれ少しでも
危険性があるなら、
廃止することや何らかの対策は
必要だと個人的には思います。
遮断機も警報機もない踏切はなぜなくならない?
出典元:https://plus.chunichi.co.jp/blog/ito/article/264/9609/
遮断機や警報機が設置されていない踏切を
「第4種踏切」というのだそうです。
1987年に遮断機設置が義務化されるも、
それ以前から存在する踏切は“設置義務の対象外”
その省令により古い踏切が残ったままだと・・。
遮断機や警報機のない踏切は
なぜ廃止されないのでしょうか。
調べる中で理由が3つ見えてきました。
廃止されない理由1
いくら危ないからとは言え、
撤廃となってしまうと、普段利用している人にとっては
生活に必要な道を渡る手段が無くなってしまうわけです。
一本違う道を行けば解決するのかもしれませんが、
ながい距離を歩けないお年寄りもいるわけですし、
通勤・通学などで毎日通る場合は
それそこその道がなければ不便ですよね。
危険だけれど、無くなっては困る、
毎日の生活の移動に必要としている人もいるからこそ、
簡単に廃止はできないようです。
廃止されない理由2
撤廃ができないのであれば、
せめて遮断機や警報機をつければ良いのでは?
と思いますよね。
遮断機や警報機を設置する費用は
一ヶ所につき約1000万円必要だそうです。
そんなにかかるのですね!!驚
国土交通省によると
踏切保安設備整備補助事業という予算があり、
国が1/2〜1/3を負担してくれるそうです。
しかし元々が1000万円以上なので、
採算が厳しい地方鉄道では
すぐに捻出できないのが現状だそうです。
廃止されない理由3
その踏切が撤廃されると、
踏切を挟む周辺の道路の利便性が低下します。
そうなることで、アクセスが不便などの理由に
周辺の地価も下がる可能性がが高くなります。
するとその土地所有者は簡単には納得いかないですよね。
自分の所有する地価が下がる懸念があるのので、
なかなか廃止の合意に至らないケースが多いようです。
どうしても土地が絡んでくるので
一筋縄ではいかない難しさが
廃止されない理由に大きく左右しているようですね。
遮断機も警報機もない踏切は日本国内に何箇所ある?
出典元:https://www.asahi.com/articles/photo
また警報機はあるけど、遮断機のない踏切は
全国で639箇所あるそうです。
なので遮断機の無い踏切は全部で約3000箇所も
まだ残っていることになります。
こんなにあるとは正直思っておらず
衝撃です。
これでも年々減ってはいるそうです。
(一体元々どのくらいあったのか・・・・。)
ちなみに、
日本では踏切の種類が4種類に分類されていて
①第1種踏切
自動遮断機が設置されているか、または踏切保安係が配置されている
これが一般的というか一番安全?な踏切ですよね。
②第2種踏切
一定時間を限り踏切保安係が遮断機を操作する
え?
こんな踏切あるの?笑
と思ったら現在は第2種は無いそうです。
昔はあったのですね。
③第3種踏切
踏切警報機と踏切警標がついている
遮断機ないのは怖い気持ちもしますが、
警報音が鳴るだけでも全然違いますからね。
④第4種踏切
踏切警標だけの踏切で、列車の接近を知らせる装置は無い
これは完全に自分の注意に委ねられますが、
小さいこどもや耳や目が不自由な方もいらっしゃるかと思いますので
やはり危険すぎます。
(イラスト出典元:国土交通省)
この③と④の踏切が全国にまだ3000箇所も
あるだなんて信じられません。
遮断機も警報機もない踏切の危険性について世間の反応やコメント
今回のニュースについて世間の反応をまとめてみました。
どんなに小さな踏切でも、列車が走るなら絶対に遮断機って必要。
遮断機があろうがなかろうが、
踏切の前で一旦立ち止まって左右を確認する、
一旦立ち止まるところでは犬を連れていたのであれば、
リードを短くして態勢を万全にする、等日頃からの心得が必要と思います。
不備を批判するばかりでは事故は無くならないのではないか。
不便なのは分かるけども、
地域の人たちが第四種踏切を諦めることだと思いますよ
第4種を解消していくことは全体的な安全性向上のために必要なのは間違いないが、
今回の事故が「第4種でなければ絶対に防げた!」
と断定するかのような形で議論が進むのは、疑問が浮かぶ。
遮断機も警報機も無いのは確かに危険すぎるし、
そうした踏切を無くした方が良いとの意見もあった一方で、
遮断機や系譜機の有無問わず、こうした事故は起きるから
常に一時停止して確認することを徹底するのが大事!といった
意見も多くありました。
まとめ
ということで今回は
警報機も遮断機もない踏切が無くならない理由について
書いてきました。
個人的には一ヶ所でも多く、
この第4種踏切が減ることを願っていますが、
そう簡単には廃止できない理由も多々あることも分かりました。
すぐには解決できそうな問題ではないですが、
このような事故が再び起きないよう
私自身も今一度、踏切や横断歩道なども含め
交通の注意はしていこうと思いました。
今後この第4種踏切の行方がどうなるかも注目ですね。
最後までお読みくださりありがとうございました。